古の昔より、人の世に於いて戦争なるもの頻繁に顕れ、常に人間の愚かさを露わにしつつ、また再び摂理に反し、多くの悲劇を生じたり。これを観るに、吾人は常に前歴の教訓を軽んじ、同じ過ちを繰り返すこと、情けなくも哀しき運命なり。
戦の火花は、時に平和の郷を焼き尽くし、命の灯を消し去り、心の中に深き傷を残さん。人民は涙を流し、家族は引き裂かれ、未来の希望もまた絶たれんとす。されど、彼の愚かなる者どもは、権力と欲望に目を曇らし、また争いを引き起こす。此れはまさに、世の繁栄を願う者の心根を、闇においやる所業なり。
歴史の書に記されし者どもを尊ぶに、彼らは既にその教訓を忘れ、我が眼前の真実を見失いて、盲目的に戦を賛美し、英雄気取りにて出陣せんとす。このようにして、彼らの愚行は心の暗き谷を彷徨うのみ。果たして彼の者たち、果敢に戦場へ赴くも、その先に待つは栄光なるか、ただ死と破滅のみか。
昔より伝え聞くところに、「二度と繰り返さざるべし」という戒めあり。これは、戦の痛ましき実相を忘却せざるようにとの教えなり。然しながら、時の流れと共に、過去の悲劇は薄れ、思想は変動し、忘却の彼方へと消え去る。戦争の悲惨さを刻まれた者の記憶も、また時の流れに飲みこまれ、次第に新しき世代は無知の生を受けるに至る。しかして、再び同じ道を選ぶは、実に人間の宿命の内にあり。
このうつろいゆく時の中にあって、我々の責務は、歴史より学び、これを継承することにあり。古の血に染みた地を忘れず、その声に耳を傾けることによって、次なる世を守らん。故に、我が心に根付く教訓として、戦争の愚かさを曇りなき眼にて見つめ、また二度と同じ過ちを繰り返すことなきよう、心掛けるべし。
されど、この思いは年を経る毎に薄れ、争いの種はいつしか心の奥より芽吹く。人間の欲望は尽きることなく、他者との争いは新たな形を以て現れん。これが一体どうして然るべきか。果たして、我が望む平和は何処に在りや。曾ての過ちを反復せず、未来に於いて安息を求むることは、果たして可能なるや。
智慧を以て平和を築くこと、これこそが真の人間たるべき道なり。賢き者、愚かなる者、共に未来を見つめ、如実に過去の教訓を抱きしめん。二度と繰り返さぬために、我々は今日もまた、更なる努力を尽くさねばならぬ。人間の愚かさを超えて、真の理解を求めつつ、未来の世に於いて安寧なる日々をもたらさんこと、これが我らの使命なり。